教員紹介

福永 吉宏 フクナガ ヨシヒロ

非常勤講師

担当授業
フルート

略歴

1979年、大阪芸術大学演奏学科卒業。フルートを故山田忠男、小久見豊子、荒井博光、西田直孝の諸氏に師事。リコーダーを西岡信雄氏に師事。1976~1980年まで大阪リコーダーコンソート在籍中、1976年全日本リコーダーコンクール、アンサンブル部門最優秀賞・朝日新聞社賞受賞。1978年大阪文化祭賞、音楽クリティッククラブ奨励賞を受賞した。1980年ドイツ、カールスルーエ音楽大学に入学。レナーテ・グライス・アルミン氏に師事。1981年京都・バッハ・ゾリステンを結成し、主宰する。バッハの器楽曲を中心に活動を行う。京都の洛陽教会(京都市上京区)を本拠地として大バッハの残した偉大な財産である200曲に及ぶ教会カンタータを20年の歳月をかけて演奏する《バッハ・カンタータ200曲全曲連続コンサート》を2005年11月に完結、さらに2014年には受難曲、ミサ曲、モテット、世俗カンタータを含む〈バッハ主要声楽曲〉を全曲演奏し完遂した。これはヨーロッパに於いても稀少なことであり、日本では初めての試みである。
1991年、創立10周年記念企画として、元ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団コンサートマスターであるゲルハルト・ボッセ氏と共演。またカンタータシリーズ第14回(1991年)から第29回まで6年間にわたり、元ハンブルク音楽大学教授でバリトンのクラウス・オッカー氏が賛助出演。1994年ベルリンのコングレスハレ、ライプツィヒの聖トーマス教会において、1996年、2000年にカールスル-エやフライブルクなど独日協会主催で行ったドイツ演奏旅行で好評を得る。聖トーマス教会にて演奏した『マニフィカート』は当地のテレビ、新聞に絶賛された。1998年いずみホールでの『マタイ受難曲』、2000年『ミサ曲ロ短調』は各方面で話題を呼び、高い評価を得た。『クリスマスオラトリオ』全6曲、『ヨハネ受難曲』を好演。年に2回の定期コンサートを主軸として、各地で様々な編成によるコンサートや、数多くの合唱団との共演、レクチャーコンサートなど、多彩で精力的な音楽活動を行っている。2018年ドイツ、カールスルーエ音楽大学教授、レナーテ•グライス アルミン氏を迎えて演奏会を行う。
1988年、第1回フルートリサイタルを京都府立文化芸術会館で開催し好評を博す。1999年いずみホールで行ったフルートリサイタル(バッハ・フルートソナタ全曲。チェンバロ:小林道夫)において、大阪文化祭賞奨励賞を受賞。2004年山本恭平氏と共にデュオ・ヘルムート・レゾナンツを結成。バンベルク交響楽団首席フルート奏者、グンター・ポール氏を迎えて結成記念コンサートを行った(ムラマツ リサイタルホール新大阪)。その後も、ベルリン芸術大学のフルートの教授である、ロスビタ・シュテーゲ氏を迎えて演奏会を行う。
2005年ワオンレコードよりCD『J.S.バッハ フル-トソナタ全集〈全曲〉』(チェンバロ:小林道夫)を、2011年『G.F.ヘンデル フルートソナタ集』(チェンバロ:上尾直毅)2022年、「フルート名曲集-名器ヘルムート・ハンミッヒの華麗なる響き」(ピアノ:長谷川美沙)をリリース。日本フルート協会代議員。大阪芸術大学客員教授。神戸女学院大学講師。京都・バッハ・ゾリステン主宰、指揮。第29回藤堂音楽賞を受賞。

Message

メッセージ

フルートの魅力は、その音色が一番人間の声に近い楽器だという事でしょう。管楽器は弦楽器や鍵盤楽器とは違い、共鳴体が自分の身体にあるので、声楽家と全く同じなのです。美しいソプラノで歌うように、自分の息を使って自然に歌う奏法を習得する事を目標としますが、高価な楽器は必要ありません。フルートの神様と言われているマルセル・モイーズ先生の楽器は洋銀(洋白)と銀を合わせたもので、しかもキーはリングキーではなく、カバードホールといわれるタイプです。フルートをこれから始めようとする方はカバードホールの楽器で問題ありませんし、むしろそのほうが、システム的にも指のためにも有利です。キーに開いた穴を指で押さえるリングキーでは、かえって無理をして手指を壊す事もあります。
大学でフルートを専門に学ぼうと志す方が少なくなっている事は残念ですが、中学、高校で吹奏楽をやっている方は沢山いますよね。吹奏楽が楽しく、魅力があるというのは素晴らしいことです。そして、より高度な専門家、プロを目指したいという方が本学に来られたなら、基礎から丁寧に、そして確実に指導をして参る所存です。