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本学音楽学部の学生たちと講師陣が一丸となって開発 『オルチンの天使たち』の楽譜が出版されました!

 本学音楽学部では4年前から授業としてウインドオーケストラ(吹奏楽)が開設されました。作曲家として多くのレパートリーを生み出してきた八木澤教司専任講師が2020年度から着任して以来、国内外の出版社と提携して、フィリップ・スパーク、トーマス・ドスといったヨーロッパを代表する作曲家の新作を日本初演、邦人作曲家の新作を本学から積極的に発信しています。

 2022年度はクラリネット奏者として多方面で活躍している稲本渡専任講師と純真に音楽と向き合う学生たちのために、八木澤専任講師が『オルチンの天使たち』を作曲。6月に宝塚ベガホールで開催された本学ウインドオーケストラのサマーコンサートにて同曲を世界初演し、今冬にはロケットミュージック株式会社から楽譜が出版されました。本学音楽学部の学生たちと講師陣が一丸となって研究し、開発した作品が成果品として多くの皆様へお届けできましたことをご報告します。

『オルチンの天使たち』楽譜のご案内 はこちら external-link-square-light

 また、出版楽譜の表紙は『オルチンの天使たち』の演奏に参加した、クラリネット専攻4年生の稲葉彩萌さんによるものです。作品のイメージを基にしたこのデザインが、光栄なことにロケットミュージックの助安博之代表取締役の目に留まり採用されることになりました。本学では音楽だけに留まらず、視野を広げ多くのジャンルを学ぶことのできるリベラルアーツ教育を理念としています。音楽学部の学生は音楽はもちろん、多彩な才能が開花しています。
写真左から 稲本渡専任講師、 稲葉彩萌さん、 八木澤教司専任講師

『オルチンの天使たち』(世界初演LIVE映像)はこちらから♪

https://www.youtube.com/watch?v=IYAoTQQ1DSY
独奏クラリネット:稲本渡
指揮:八木澤教司
演奏:神戸女学院大学音楽学部ウインドオーケストラ

[出版社公式の楽曲解説]

 2022年度は私が関東から関西に拠点を移し、神戸女学院大学音楽学部に専任講師として着任して3年目の年になりました。これまでは作曲家として国内外を飛び回る生活をしていましたが、腰を据えて後進の指導をする機会に恵まれたことで、新たな発見と喜びを実感しています。また、同時期に専任講師として着任されたクラリネット奏者の稲本渡先生との出会いは、同じ音楽家、教育者として共感するものが多く、顔を合わせれば教育・研究のアイデアを語り合う仲になりました。
 この作品は本学の「ジョージ・オルチン記念音楽館」で、純真に音楽と向かい合う学生たちの姿を「天使」にたとえ、彼女たちが伝統ある美しいキャンパスで、葛藤しつつも希望のある未来へ邁進する様子を描きました。学生と教員、そして卒業生、関係者の皆様との「絆」が、より深まることを願って作曲し、稲本先生の独奏と本学が誇る天使たちの共演、私の指揮で世界初演しました。
 作曲にあたり効果的なクラリネットの奏法については稲本先生に、ピアノ伴奏版の編曲にはピアニストであり本学専任講師の崎谷明弘先生にご助言頂きました。また、クラリネット専攻4年生の稲葉彩萌さんには、楽譜出版にあたって作品のイメージをデザインして頂きましたので表紙に使用しました。講師陣と学生たちが一丸となって研究・開発したこの作品が、広く親しまれることを心から願っています。(八木澤教司, 2022年11月)