トピックス
ミュージック・クリエィション専攻 作品紹介
授業紹介
ミュージック・クリエィション専攻では学生達が幅広い創作に取り組んでいます。その一部として、動画の形でご覧頂きやすい作品をご紹介します。
さよならファンタジア
ミュージック・クリエィション専攻 1年生 角颯夏さん
生での演奏を含めたこの映像作品は、高校生の頃自身で作成した漫画『さよならファンタジア』をもとにしています。
『さよならファンタジア』は二人の高校生の物語です。友人を亡くした主人公は、回想にふけり、夢幻の境を彷徨います。そして夢から醒め、小さな後悔を抱えて、再びなんということのない日常へと戻っていきます。
私が高校1年生の頃、遠くに住む友人から「自殺未遂をした」という連絡が来たことがありました。翌日もいつも通り学校がある、平日の夜中のことでした。泣きながら朝まで話したあの夜のことは、これからもずっと忘れられないと思います。
今日も、その友人は生きています。私があの日伝えた言葉が、今も友人の心に残っているかはわかりません。ですが、相手の記憶に残っているかどうかにかかわらず、「言葉を伝えることができる”今”」がどれほど貴重か痛感した私は、この作品を描くにいたりました。
この映像作品内における楽曲は4曲です。夢や回想シーンの2曲は動画内に組み込み、ピアノで実際に演奏した冒頭と終盤の2曲と区別しています。この作品での作曲は、演出の一環としての音楽を考える良い機会になりました。
作品の内容はもちろん、音楽、そして今回が初めての動画制作で試行錯誤した、トランジションやサウンドエフェクトにもぜひ注目してみてください。
この作品に触れた方の心に留まるものが、何かひとつでもあれば幸いです。
角颯夏